ホームズではないが面白い
思いがけず「シャーロック」が面白い!
原作を完全無視な脚本で「シャーロック」って名前の為だけに、原作ドイルって出してるだけに違いない。つか、なんで「シャーロック」にしたんだ?内容が分かりやすくなって、事前の広告費削減できるからか?
Dフジオカの変人ぶりが、合っている。これはDフジオカに何を演らせるかを起点とした企画じゃないだろうか。
彼は日本人には少ない、リアリティのない役が合う二枚目だ。整いすぎた顔やオーバーアクションが現代日本のリアルから浮く。日本人なはずなんだけど、まるで日系〇人(〇は欧米でも東欧でも好きな国を入れていいと思う)が日本で俳優デビューしましたというテイスト。
まだ二週目までしか観ていないが、モラルがあるのかないのか、どっかイかれてるに違いないヤベェ奴だ。
実際にいたら、私なぞ激怒するタイプだが、画面の向こうだし、あの見てくれと雰囲気だし、対人感覚別枠に入れることができる。異星人だから仕方ないね、な感じ。
突然繰り出されるシャドウボクシングも意味不明。警察との関係性も意味不明。どっからお金をもらっているのかとか、背景まるっと不明。
だけど、Dフジオカだから、それらをちょっと横に置いておける。
私としてはこのドラマ、大変に気に入った。だが、支障が一つだけある。
バイオリンをやめてくれ〜
至極個人的な聴覚過敏という疾患による問題。バイオリンが出す3種類の音が私には苦痛だ。
弦を弓で弾くもの総てが苦手なのだが、特にバイオリンと二胡が苦手。ドラマで必ず弾くと思われるバイオリンに絞って申し上げたい。
上手いかどうかに関わらず、バイオリンには3種類の不快音がある。それが好きな人もいるだろうし、聴こえない気にならないって人もいるだろう。なので、私個人にとっての不快音だ。
一つは時々出さない奏者もいるが、比較的いつもうっすら鳴っている超高周波。脳みそのてっぺんを何かがずっと擦れている感じがする。
もう一つはキッキッという引っかかる音。これは例えば葉加瀬太郎の情熱大陸のCDでは殆ど出てこないが、テレビで演奏する際などでは、度々聴こえてしまう。その日のノリや環境で違うんだろう。
最後の一つは「スゥーーーーっ」と背中がゾゾゾとする長く出す音だ。外側に向けて弓を滑らせている時の音なのかしら。とにかく、あの音苦手。バイオリンの好きな人は、あれが好きなんじゃないかと思う。
もちろん「キギィーーーっ」「ガギギギーーっ」ってのは問題外だが。
チェロでさえ弓で弾かれるのは苦手なので、毎週バイオリンが出てくるかと思うと、観たいという気持ちが萎える。
しかも、シャドウボクシングより、音だけは長く続くのだ。
今、バイオリンって人気なのか?別ドラマでもやってるし。
ゲストがまたいいんだわ
ブツブツと文句を言ってみたが、感覚が鈍くなる薬を飲んで、バイオリンの音が鳴ったら耳をふさぐという作戦で、しばらく観続けようと思う。
そのぐらい面白い!
一話の「中尾明慶」の芝居がとてもよかったし、「松本まりか」はいつも通りのハマり役で安心感(?)があった。
二話目の「菅野美穂」「岸井ゆきの」もよかった。岸井ゆきのは前にDフジオカ主演ドラマ「モンテ・クリスト伯」にも出ていた不思議な雰囲気のある若手女優さんだ。
菅野美穂は個人的に「イグアナの娘」の時から好きだし、台詞回しはともかく立っているだけで絵になる。どちらかというと、悪い女やイカれてる女役の方がより好き(←悪趣味)。特に悪いのは本人も楽しそうに見えるし。気のせいかな。
ただ、佐々木蔵之介と山田真歩の凸凹コンビは面白いのだけれど、佐々木蔵之介には願わくば、飄々とした役や知的で鋭い役柄を希望するなり。