京都の放火事件を知ったのは、夜も更けた頃だった。SNSに限らず、事件に関する言葉がウェブ上に飛び交っていた。大半は良心ある悼みの言葉だったが、いわゆる自覚の無い不謹慎な言葉も少なくはなかった。価値観は人それぞれだし、私とて彼らを非難できるような清らかな人間では無い。ただ、私はそういった言葉に戦慄を覚えてしまうのだ。平たく言えば、人間不信が悪化するのである。
想像力に欠ける人々や、大きな事件に興奮してしまう人々、現実として捉えられずに迂闊な言葉を吐く人々。その心理を考察しようと試みたが、心身が乱れて論理的に考えることができない。普段からできないが、より一層論理が破綻している。
そこで遣り場のない気持ちから、意識を少しでも離せそうな写真を貼ることにした。お題が「空の写真」だし。宮古島で撮った彩雲。
ちぎれた虹かと思ったのだが、虹ではなく「彩雲」という名称があった。
南の島は一見、何もない所のように感じるが、海の中に水平線の彼方や空まで、結構キョロキョロと忙しい。
今週のお題「空の写真」