おこもりさんも大海の夢を見る

諦めず、焦らず、時に倒れても海を目指して、ほふく前進する引きこもりの雑記ブログ

あたしゃ椎名林檎に惚れているのだ

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椎名林檎が好きだ。たくさんの人が好きだろうけれど。

初めて見たのはMVで看護師の格好で不埒な歌を歌っていた。綺麗で色っぽい子だなと思った。こんな子がこんな格好でこんな歌を歌っちゃうんだー、と衝撃だった。

だいぶ経ってから、色気だの不埒だのを毛嫌いしている妹がアルバムを持っていたことを知った。妹曰く、部分的に問題はあるものの文学なのだということだった。で、その歌詞を読んで、確かにこりゃあ文学だと思った。不埒だとしか思えない歌詞はあるのだが、他の部分に知性と品が宿っている。はすっぱな女に擬態しているのだと感じた。

全部どうでもいいと云っていたい様な月の灯

劣等感 カテゴライズ

そういうの 忘れてみましょう

 

終わりにはどうせ独りだし

此の際虚の真実を押し通して絶えてゆくのが良い

鋭い其の目線が 好き

 

約束は 要らないわ

果たされないことなど 大嫌いなの

(「本能」作詞:椎名林檎

「約束は要らないわ」のくだりがサビなのだが、こういう内容のことを付き合った男性に言ったことがあるが、こういう言い方をすると、なんか色っぽいなあと感心した。私が言うと理屈っぽくなるし、嫌味っぽくなる。

「全部どうでもいいと云っていたい様な月の灯」や、「此の際虚の真実を押し通して絶えてゆく」ってフレーズも好きだ。ミュージシャンは得てして音の方に拘りが偏っているものだと思うことがあるのだが、椎名林檎は「文字」にも拘っていて、そのセンスを私は好ましく思っている。

ただ、好ましいがゆえに、あまり深入りしない。個性的なので、引きずられたら一巻の終わりだもの。

特に、近年はたまんなく好きなので、ますます近寄らない。それでも石川さゆりに提供した曲は好きで好きでもう、アルバムを買う買わないで、もう何年も、ずーっと迷っている。

見えぬ聞こえぬ本当も嘘も無いわいな

指切拳万針千本呑ませておくんなんし

暗(く)れて候

 

無無(なけな)しの命の証を点(とぼ)しておくんなんし

判るざんせう

(「暗夜の心中立て」作詞:椎名林檎

もうね、何だってこんなに粋な色気のある言葉が出てくるのだろう。羨ましいったらない。それを石川さゆりが歌うと、これまた表現力が凄くて、艶っぽーい。同性ながら惚れ惚れするのだ。

「暗(く)れて候」って言葉は、どっから出てきたのか。「暮れて」じゃないのだ。ちゃんと文学を読んでいれば出てくるものなのかねぇ。「命の証を点しておくんなんし」って表現がオツだ。で「判るざんせう」ですよ。絶対にこれはイイ女に違いない。イイ女じゃなきゃ、この台詞は吐けない。

横道にそれるが、何かの番組で石川さゆりが歌った「ずいずいずっころばし」がとんでもなく色っぽかった。一流は、何でもできちゃうのね。

もう一曲、これ惚れ惚れしちゃったんだな。

泥棒猫呼ばわりか

人聞きの悪い事を

云うじゃあないか

篦棒(べらぼう)め言い掛りよ

あのひとは春猫さ

(「名うての泥棒猫」作詞:椎名林檎

「泥棒猫呼ばわりか 人聞きの悪い事を」って、台詞だったら今までだってあったろう。時代劇を探せば、いくつかあるはずだ。でも歌詞だよ、21世紀なんだよ。「篦棒(べらぼう)め」に至っては、篦棒って書くんだへぇー、って感心するばかりの私はバカ者でしかない。んで「あのひとは春猫さ」は説得力がある。「そいじゃ、しょうがないよねぇ」って言いたくなる。春の猫じゃ、あっちこっち行くわいな。

勝手に舞い込んで来たものを

不意に返せだなんて

陽炎や蜃気楼(かいやぐら)の様に

追えば のがすもの

(「名うての泥棒猫」作詞:椎名林檎

この「蜃気楼(かいやぐら)」って言葉知らなかったよ。「かいやぐら」っていうんだ、ほぉおおおお。この段も御尤もで「勝手に舞い込んで来た」らまあ、そうね、しょうがないわね。「追えば のがすもの」ってのも真理だろう。難しいことはわからないけど、追いかけられるときに限って逃げたく・・・ならない?

なんてったって女と男の縁は

切ったって切れないたぐいか

どう足掻(あが)こうと切れる手合よ

 

あのひとが隠し事するなら

それが罪業(ざいごう)じゃあないか

(「名うての泥棒猫」作詞:椎名林檎

この上の三行、しみじみそう思うわー。で、下の二行もマジ納得するわぁ。私の「そーだ、そーだ」は、まだ続くのだ。

勝手に立ち去って行くものを

なにも引き留めないわ

連れてって焼いたり煮たり

さあ、お気に召すまま

(「名うての泥棒猫」作詞:椎名林檎

かっこいい女だー。山口百恵の「絶体絶命」を思い出した。あっちは「やってられないわ バイバイ」って女性が出てっちゃうんだけど。こっちは「連れてって焼いたり煮たり」すれば、って。憧れが止まらない。たまらん。

恋愛ってもんを中学生の私が知っていたら、あん時「好きにすりゃイイじゃん、本人に言えばイイじゃん」って言ってやれたのに!同級生の男の子たちと話をしていただけで吊るし上げられた、あの時に!くっそー。女の子たちの言ってる意味がわからなくて、一言も言い返せなかったのだ。今なら十倍にして返してやれるのに。チッ。これがトラウマになって、高校は女子校に行ったのだ。男が絡むと女は面倒になると思って。結局面倒なのに変わりはなかったんだが。

 

椎名林檎に惚れている。山口百恵以来だ。

ジャズ系もかっこいいんだよなあ。やっぱり、全曲聴こうかなぁ。心中と泥棒猫、椎名林檎が歌ってる方は聴いていないが、気になるなあ。歌詞カードを見なきゃイイのか。でも、買っちゃったら見たいもんなあ。

悩ましい。

 

 

今週のお題「わたしの好きな歌」